Monday, October 26, 2009

「ね」


Eが最近「ね」とよく言うようになった。
 私「今日はちょっとあったかいね」
 E「ね」
 私「公園に行こうね」
 E「ね」
肯定の意味(そうだね)で使っているのだろうか(ちなみに、答えが否定の場合は「No」で返したり、「えーっと・・・、違う」で返している)私の言ったことばの語尾を繰り返すということを、Eはよくしていて、たとえば・・・
 私「図書館に行ってみる?」
 E「みる」
 私「本を借りてこようか」
 E「こよう」
 私「それ、おうちに帰りたいってこと?」
 E「ってこと」
といった風に使っている。がんばって真似しているのもおかしいが、同時に今まで以上にわたしたちの会話が「会話」らしくなってコミュニケーションがとれてきているかも? と思うこともしばしばで何だかうれしい。

Thursday, October 22, 2009

ゆめと現実と②・・・

またゆめについてEに聞いてみると、こんな答えが。
「ゆめ、みた?」
「みた。ダッキーダック」
「またダッキーダック? 何してた?」
「ごはん、たまご、食べる」
「えりちゃんは?」
「MeおりょうりCooking」
「マミーは何してた?」
「マミー、本、読んでた」
「ダディーは?」
「ねんね!」

Eが同じゆめを何回も見てるってことか、あるいはEが勝手に創作しているのか・・・。ふと思い出したが、子どもの見る夢の80%は動物に関するものだとどこかで読んだことがある。スーパーマーケットの子ども向け商品を見ると、そういえば動物の絵が描かれているものがかなりあって、これはきっとマーケティングのなせる業なのだろうね・・・。

本の読み聞かせ:英語で読むか日本語で読むか・・・


英語の絵本を読むときも、がんばって日本語訳をしながら読んでいた時期があった。日本語の本が圧倒的に少ないことから、何とか日本語で読み聞かせる機会を多くしようという理由からだったが、あることがきっかけで英語の本は英語で読むようになった。

あるとき、Eの持ってきた英語の絵本を英語で読んでみることにした。その本は1週間ほど前に買ったばかりの本で、すでにEのお気に入りとなり、私は(日本語で)20回くらい、夫は恐らく5回ほど(英語で)読んでいたと思う。ときどき単語を抜かしながら読んでみると、驚いたことにかなりよく単語を覚えていた。そのことがきっかけで、私が毎回、少しずつ違った日本語で読むよりは、毎回同一の英語で読む方がいいのでは?と思い始めた。ま、覚えればいいってことではないとはいえ、繰り返しのなかで覚えていく姿を見ていると、私のなかに疑問が過ぎるようになったのである。

なので、今は英語の本は英語で読むようにしている。ただし、意識的にページが終わると、そのたびに日本語で「ねこはどこにいる?」と絵に関する質問をしたり、「どうしておふろに入っているの?」と内容に関する質問をしたり、「これ、おいしそうだね」とコメントしたり、日本語を使う努力は、もちろん怠っていない。

海外での育児のため、日本語の本が少ないことは不便ではあるけれど、まだまだ「文字を読む」というところまで行ってないし、当面のあいだはこうやってあるものでしのいでゆこう。

Monday, October 19, 2009

ゆめと現実と・・・

いつものように朝起きたEに聞いてみる。
私「えりちゃん、ゆめ、みた?」
E「みた、みた。ダッキーダック」
私「ダッキーダック、何してたの?」
E「まんま食べてた」
私「へーえ。えりちゃんは何してたの?」
E「Meおりょうり ダッキーダック」
私「えりちゃんがダッキーダックにお料理してあげたってこと?」
E「ってこと」
私「何をお料理してあげたの?」
E「たーまご!」

これ、明らかに最近お気に入りの本の影響が見える。「ぐりとぐら」とベアトリクス・ポターの「Jemima Puddle Duck」。ダック(あひる)は後者から、たまごを料理してあげるのは前者から。しかし、ダッキーダックが卵を食べてしまってはカニバリズムになってしまうことを、Eはもちろん知らないのだけれどね・・・。

Saturday, October 17, 2009

おかしのくにのうさこちゃん(ディック・ブルーナ)

お馴染み「うさこちゃん」シリーズ。日本語訳はリズミカルでやわらかくて問題ないんだけれど、Eがもう少し大きくなってからじゃないと読ませたくない本。というのも、いろいろと出てくるおかし(ケーキ、アイスクリーム、チョコレート、ドロップ、ジュース)は、まだ2歳のエリックには食べさせていないものばかり。それだけが理由で、もう少し成長を待って読ませる方がいいと思って、今のところは高い本棚の上段にしまいこんでます・・・。

くまのがっこう(あいはらひろゆき)


絵がかわいいので中を見ずにオンラインで買った失敗の本。いろいろと言いたいことはあるが、まず何より、12人のくまの子たちの名前がすべて英語名とドイツ名の混合であること。日本語で書かれた本なので日本名でいいと思うんだけど・・・。描かれている舞台(学校/寄宿舎)も日本と海外が混ざっているような感じを受けて(あるいは日本のミッション系スクール?)、何となく腑に落ちない私。さらには最初にこの名前にカタカナがふってあって(Dickyディッキー)、それをカタカナ読みするのも??と思ってしまう。なかには安野光雅を思わせる色使いのきれいなイラストもあって、嫌いじゃないんだけれど、海外で日本語を教えようと読む本としては失敗だったかも。

Wednesday, October 14, 2009

最近の様子(2歳4ヶ月)


-主語はやっぱりMe。
-2言語を理解しているが、しゃべる言葉は日本語の方が多い
-名前を聞かれると「えびちゃん」「えびく」「ダディ」と答える(笑いながら)。
-言葉を聞き間違えられると「No」といってわらう
-集中力がアップ=ひとりで遊ぶ時間がかなり増えた。よく歌を歌いながらやっている。
-「Meないない」といってかくれんぼをしているつもり。自分の両目を覆うと、自分が消えると思っている。
-「Me Helping」といってすぐに手伝いに加勢するがほとんど助けになっていない。
-絵本のなかのちいさなものを探すのが好き。
-プレイグラウンドに行っても周囲でありやたんぽぽを探して遊ぶことがほとんど。
-おふろが大好きで、なかなか終われない(でもやっぱりシャンプーはきらい)。
-「何食べる?」と聞くと必ず「たまご!」
-通り過ぎるとき、木や花、鳥やりすに「Hi」といって手をふる。
-ポティー・トレイニングすすむ(家ではおむつの必要なし)。
-歌が大好き(お気に入りはTwinkle Twinkleで、日本語バージョンも歌う)
-図書館が大好きで、本の返却や貸し出しを自分でできる
-遊んでいる様子からImaginationが育っているのがわかる。
-数字数え:日本語は1から10まで(ただし、7が抜ける)、英語は1から10まで
-文字のA,O,E,Hが認識できる。

Thursday, October 8, 2009

日本語で厄介なのは①…


エリックに日本語を教える上で厄介だなあ、と思うことがある。
ひとつは一人称。

英語では、自分を指す一人称はIのみ。しかし、日本語では「ぼく」「私」「わたくし」「俺」「あたし」「わし」「おいら」…インフォーマルなのを入れると枚挙にいとまがない。恐らく、日本語に敬語が存在するように、日本文化には自分と相手の関係によって形が変わるものが多数存在するからなのだろう。

もちろん、幼児、それも男の子となると「ぼく」と教えるのが一般的だろうが、私はまだエリックに「ぼく」という言葉を教えていない。というか、教えるのにためらいがある。その理由は私自身にも明白ではないが、いろいろと考えてみるに、きっとどこかで同一のものを指しているにもかかわらず、性の違いによって言葉を変える必要のある事実がどうもひっかかるのだということに思い至った。ちなみに、私自身、フェミニストを自称するどころか、フェミニズムにはかなり懐疑的である。なので、多分、英語環境のなかに10年間浸かってきた結果、私のなかでは「誰しも、どこでも使える一人称」以外にひどく違和感を抱いているのだと思う。

とにもかくにも、エリックは今のところ、自分のことをMeと呼んでいる。「Me busy now」とか「Meたまご食べる」とか「Meあとでcoming」とか、そんな感じで使っている。使える代名詞は今のところMeのひとつだけ。トロント市保健局のガイドラインには、2歳時点で、少なくとも代名詞が3つは使える、とある。I, you, mineあたりが妥当なのだろう。ま、英語が母語ではないのだから、別に心配することはないだろうし、最近は「ダディのチェア」と所有格「の」を使い始めたことはかなりの進歩であろうと思っている。

Saturday, October 3, 2009

夫と私:Eの言葉がより理解できるのは・・・

もちろん、私! きっと一緒にいる時間が長いからだろうと思うが、日本語の方がちょっぴり強いということもあるだろう。前にも書いたが、「日本語は私が、英語は夫が話す」(1人1言語)と決めたものの、未だ無意識のうちに日本語で話しかけようとしている夫。発音の観点からも私に任せてくれればいいものを・・・。

しかし、昨日、ふと「まだまだこの程度のレベルだけど、この先、Eの日本語が上達していくと、何を言っているのか分からなくなるんだろうね」とちょっぴり悲しげに言った夫。さあ、それはどうなるか分からないけれど、「あなたの方も日本語をしっかりマスターすればいいことじゃない!」と切り返した私。博士課程を終える条件として、調査対象分野の言語をマスターする、という条件があるんだし・・・。夫はそれと同時に私の両親ともっといろいろと話をしたいと思っているようで、それもまた動機づけになっていると言っている。

どうなるか分からないが、Eの言語発達にとっては、あるいは家族のつながり、という意味では、私たちがお互いにバイリンガルになることができれば、それがベスト・オプションという気がする。長い道のりだろうけど・・・。