Tuesday, April 10, 2012

保育園とお勉強

夫いわく「日本の保育園はnurseryにあたるのであってkindergartenではないね」。

実は私もそう思いはじめていた。日本に住んでいれば当たり前に常識として持っている知識なのだろうけれど、nurseryから年があがって入るのがkindergartenであるカナダ(トロント)から来た私たちにとっては、やっとこのことが実感できるようになってきた。

生後数ヶ月という子どもたち(0歳児)から小学校入学以前の子どもたち(5歳児)まで5年といっても、この変化の多い5年間にあたる子どもを集めているのだから、当然、私の目には「混沌」としてみえる。

どうも「お勉強」は期待できない、ということもわかった。もちろん、私だって机に座って読み書き、数字を習うような「お勉強」を期待していたわけではないけれど、いろんな絵本やノンフィクションの本に触れたり、読んでもらったり、数字ゲームをしたり、アルファベットで遊んだり、コンピュータを使ったり・・・、といったことをしてくれていたトロントのkindergartenに慣れていた私としては一抹の不安が過ぎるわけである。小学校に入るころには「ひらがなが書けて、読めるようになってるはず」という私の期待はどうやら的外れだったようね・・・。

私たち、1年後はカナダに帰るのだから、そのときのためにも英語での読み書き、それと数字の基礎を教えておきたいと思っている。保育園ではそれが期待できないので、これらは家での仕事、ということになり、夫はいろいろと工夫して毎日やっている。といってもエリック、思ったようには乗ってこないみたいだけどね・・・。

初めての保育園の感想は・・・

4月から初めて日本の保育園に行き始めたエリック。入園式ではまったくはじめての「式」にキョトンとなり、とめどなく流れる日本語の波にも動じることもなく、(心配していた)涙もなく、今のところ何とかがんばっている。
まだ慣らし保育(私にとっては進出単語!)の段階で、日に数時間しか行っていないけれど、連れて帰ってくれたばあばによると「楽しそうにしていた」とのこと。ばあばにも「エリちゃん、ほいくえん、気に入ったよ」と言ったらしい。

行くまでは「行きたくない」と何度も言っていたのだけれど、泣くこともダダをこねることもなくすんなり行った。

しかし、日本の保育園はお金がかかる。当然、保育料は所得ベースで決まってくるし、そのほかにもPTA会費だのが月々かかる。また、これとは別に月々の「教材費」も生徒がもつことになっている。入園式でもらった「4月の教材費」の請求額は、ブランケットやカバー、粘土などを含めて、しめて1万円なり(!)。

トロントの幼稚園では、ときにパーティーのためにジュースやベジ/フルーツ・プレートをもっていくことはあったが、お金がかかったためしがまずない。それに、「いつもタオルやティッシュが不足しているので、寄付をお願いします」と言われてビックリ。それって保育園だったら必要経費なんじゃないの? やっぱりカナダと違って政府からお金が出ていないからなんだろうか。

それに、ついでに言わせてもらうと、母親の負担になるようなことが平気でやってくる。シーツやカバーに布を縫い付けてくる「仕事」があったり、タオルで枕をつくる「お裁縫の仕事」があったりする。こうしたことが当然のように要求されるので(海外暮らしの長い)私としては戸惑ってしまった。

話はずいぶんズレてしまったが、ま、エリックは思ったよりスムースに適応していて、私の方は思った以上にいろいろあるのよね~、という報告でした!

最近の様子(4歳10ヶ月)

日本に来てほぼ3ヶ月。4月からははじめて日本の保育園に入ったエリック。やはりまだ英語が主言語だけれど、私と夫以外には日本語で話そうとがんばっている。In Canada…とかJapanese people …とかいう表現をよくしているので、きっとカナダと日本の違いみたいなものも小さいながら感じ取っているのだと思う。なぜか、日本語では自分のことを「わたし」と言うので、これは「ぼく」に直す方がいいのかと思いつつ、今のところ放置している。また、エリックの日本語は(夫の日本語みたいに)かなり「改まっている」。たとえば「わたしは・・・したいです」とか「~できますか」とか「~してください」と言う。はて、これはなぜなんだろう?と疑問に思っている。

・主要言語は引き続き英語
・私とエリックの会話は私(日本語)、エリック(英語+少しの日本語)。ただし、私と夫以外の人には日本語で話そうと努力するか(かなりよく知っている人、ばあばとかじいじとか・・・)、まったく話をしない(知らない人に声をかけられたときとか、ときどき会う人など)
・日本語は短い句を継ぎながら文章を作ろうと努力している
・京都弁にとまどっているかも・・・
・コードミクシングに関しては今までどおりあるけれど、かなり単語レベルでのミクシングになっている様子
・英語は過去形、単数・複数形、代名詞、所有名詞などをおよそ正しく使っている。不定形の過去形の間違いがたまにある(winの過去形wonがwinedになったり)(継続)
・引き続き、比較級の使い方(more bigger)にも間違いがある(継続)
・所有格mineがminesになって、何度も直されている(継続)
・買い物などで近くに子どもが来ると私の手をしっかり握ることが多い(不安?)。同時に子どもちゃんをじいっと見て観察している様子
・よく食べていたのに、日本に来たと同時に食が細くなった。こてこての日本の食べ物があまり口にあわない様子。食べないと同時に、食べるのにとても時間がかかる
・自分で歯磨き、着替えができる。ジッパー、ボタンも上手にとめられる。後ろ向きのパンツになることもあるが、それは大目に見ている
・府立図書館のまわりを自転車で(暴走族のように)走るのが好き
・Lightening McQeen(これでいい? Cars?)が大好きで、アンパンマンはキライらしい
・ひとりのときはミニカーを走らせてひとりしゃべりながら楽しそうに遊んでいる(何が楽しいのか私には分からない)

Saturday, April 7, 2012

名前の混乱

カナダではエリックの名前は「エリック・スクリバニック」だった。それが日本に来た途端、「篠原エリック空」になったので、本人はちょっぴり戸惑っているのでは? 

なんでこんなことになったのか、私もケアレスだったのだが、まずこの一連の経緯はトロントで日本のパスポートを取得するときに始まった。ただ、これも遡れば出生届、戸籍に関係するのだろうけれど、これらの書類すべてが「篠原エリック空」になっている。その関係で、日本に来てからエリックの名前がそうなったのだった。

もちろん、私が強く主張すれば「エリック・空・スクリバニック」でいけたはずなのだが、夫と私が話した結果、今は日本名の方が日本社会ではすんなりいくだろう、ということでこうなった。当然、エリックが自分で情報をもとに判断できるようになって「スクリバニックでいきたい」というなら、そのときには私も夫も異存はない。

ところで、保育園で名札をもらったとき、エリックの名前は「エリックそら」になっていた。保育園の先生方は「エリック」が姓、「そら」が名だと思っていたみたいで、ここでもちょっぴり混乱があった。

また、入園式のとき、名前を呼ばれる段になって「そらちゃん」と呼ばれ、エリックは自分のことだとは思わずキョトンとしていた、ということもあった。そのときはすかさず担任の先生が「エリックの方がいいんだよね」とフォローを入れてくださって助かった・・・。

日本にはミドル・ネームがないし、「エリック」が名だという感覚もピンとはこないのだから、いたし方ないのだけれど、エリックはこの一連の混乱をどう考えているのだろう、と思って聞いてみた。

私: エリちゃん、日本で「エリック」、「そら」どちらで呼ばれたい?
E: うーん、カナダではエリック、日本ではそら、なんでしょ?
私: それはエリちゃんが決めればいいことだから、別にそうじゃないといけないってことじゃないのよ。
E: じゃ、エリック。篠原エリック。
私: あ、篠原エリックがいいの? スクリバニックじゃなくて?
E: いいよ。

・・・という感じで、まったくこのあたりは意に介してない様子。ま、4歳だからね~、あんまり気にならないんだろうけれど。

初めての保育園の感想は・・・

4月から初めて日本の保育園に行き始めたエリック。入園式ではまったくはじめての「式」にキョトンとなり、とめどなく流れる日本語の波にも動じることもなく、(心配していた)涙もなく、今のところ何とかがんばっている。

まだ慣らし保育(私にとっては進出単語!)の段階で、日に数時間しか行っていないけれど、連れて帰ってくれたばあばによると「楽しそうにしていた」とのこと。ばあばにも「エリちゃん、ほいくえん、気に入ったよ」と言ったらしい。

行くまでは「行きたくない」と何度も言っていたのだけれど、泣くこともダダをこねることもなくすんなり行った。

しかし、日本の保育園はお金がかかる。当然、保育料は所得ベースで決まってくるし、そのほかにもPTA会費だのが月々かかる。また、これとは別に月々の「教材費」も生徒がもつことになっている。入園式でもらった「4月の教材費」の請求額は、ブランケットやカバー、粘土などを含めて、しめて1万円なり(!)。

トロントの幼稚園では、ときにパーティーのためにジュースやベジ/フルーツ・プレートをもっていくことはあったが、お金がかかったためしがまずない。それに、「いつもタオルやティッシュが不足しているので、寄付をお願いします」と言われてビックリ。それって保育園だったら必要経費なんじゃないの? やっぱりカナダと違って政府からお金が出ていないからなんだろうか。

それに、ついでに言わせてもらうと、母親の負担になるようなことが平気でやってくる。シーツやカバーに布を縫い付けてくる「仕事」があったり、タオルで枕をつくる「お裁縫の仕事」があったりする。こうしたことが当然のように要求されるので(海外暮らしの長い)私としては戸惑ってしまった。

話はずいぶんズレてしまったが、ま、エリックは思ったよりスムースに適応していて、私の方は思った以上にいろいろあるのよね~、という報告でした!