Saturday, December 15, 2012

文字を教える(英語)

トロントにいるときは私が少しずつアルファベットを教えていたが、日本に来てから同じ年齢の子どもが上手に日本語を読んでいるのを見て「何かすべきなんだろうか」と思いつつ、文字を教えてきていなかった。なので、最近、エリックがアルファベットを読もうとするのを見て驚いた。



日本語は見た文字をそのまま音声にすればいいが、英語の場合はそれを音声に直すという作業が必要である(なので、日本人は話せばだいたい書けるが、英語話者では話はできても書けない人の率が高いので、何も日本の識字率の高さが教育だけに拠るわけではない)。だから、ひらがなが書けることと、アルファベットが書けるのは、また、日本語で話していることが書けるのと英語の話し言葉をアルファベットで書けるのは根本的にレベルが違うのだ。



夫は、まずアルファベットの音を子どもに教えていた。たとえばCを指して、「ック」「カッ」というような音(カタカナにすると難しい)をまず覚えようとさせる。それから、ふたつ、あるいは3つ以上のアルファベットを組み合わせた文字CATなどを音どおりに発音させていた。これが本当に時間のかかる作業で、いつになったら文字を読めるんだろう、と気が遠くなるように感じたものだ。ただし、夫も時がくれば問題なくほとんどの子どもは文字が読めるのだから、そんなに急いで教えなくてもよいという考えだった。



KISではどうやら文字の読み方を習っているようで、最近は文字を見てはとにかく音声にして練習しようとしている姿を頻繁に見るようになった。最近では、自分の知っている簡単な文字は読めるものもある。もちろん、音声にしようと思ってもなかなかつながらない場合もある。



それで思うのだが、文字はいつから教えるのがいいのだろう。英語の場合、アルファベットが書けるのは単に暗記によるに過ぎない。それが音声と結びついて意味を成すことを理解しなくては、文字を書くことにつながらないのではないか。だから、音声の面で比較的きちんとしゃべれることが基盤になるのではないだろうか。専門書を読んだわけではないので、何ともいえないが、文字を教えることはたぶん後になってからでもまだ大丈夫で、今のうちは音声を正しく教えること、受け答えやストーリーなどで会話が成り立つスキルを身につけさせるのも大切なことなんじゃないか、という気がしている。

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