Tuesday, August 23, 2011

お友達と「しつけ」

昨日はエリックのデイケア友達サニーの一家と私、エリックとで一緒にビーチに遊びに行った。
しばらくは、水の中に入って石を拾ったり、凧揚げしたりして楽しくやっていたのだが、サニーのお父さんがLet Eric fly the kite(エリックにも凧揚げを貸してあげよう)と言ったら、またまたサニーが泣き始めるという事件が…。

エリックはサニーが泣くと耳をふさいで、すぐさまひとり水辺に行ってスコップを使って遊び始めた。サニーのお母さんが「ほら、お友達とシェアしないとだめじゃない」と言うと、怒ってお母さんに向かって砂を投げた。前のこともあるし、私も余計なおせっかいをしないように少し見ていたのだが、サニーはお母さんに向かってI don’t like you, you are not my friendと言ったり(エリックも同じことを言うのだ、絶対にお友達同士でも言っているに違いない)、お母さんもやられっぱなし、お父さんも少し離れたところでなす術もなくサニーを見ている。私はどうにもこうにも我慢ならなくなってサニーのところに行ってしまった。そして、私が来るとサニーは私に向かって砂を投げた。私はそれがエリックだったら同じようにしたであろう対応をして、サニーにNo throwing! を繰り返した。結局、最後はサニーのお母さんが「スナックを食べましょう」と話を逸らしながら、なだめる形で一件落着となった。彼女のこのやり方に疑問を感じたけれど、今回は何も言わなかった。エリックのところに言くと、エリックもエリックで怒っていて”I don't like when Sunny gets upset and doesn’t share a toy with me”と口をとがらせて言っていた。

子どもたちが遊んでいるのを見ながら、サニーのお母さんは私に「最近、本当に手がつけられなくなって困ってる」という話をし始めた。しばらくして、彼女が”I am glad that you could tell him what he should not do”と言ったところで、私は「それを教えるべきは、いちばんサニーに対して影響力の強いあなたのはずでしょう!」と思わず言った。「でも、私の言うことは聞かないのよ。すぐにおじいちゃんのところに逃げていくから」とお母さんは言うのだが、私は”Just keep telling!”と言って何だか悲しくなってしまった。

そのあと、しばらく前と同じような話をしたが、私が理解した状況は、多くの時間をおじいちゃんと過ごしているサニーにとってはフルタイムで働いている母親や父親より、おじいちゃんの方が影響力が強いらしい。おじいちゃんは以前、私も偶然居合わせた事件にあったように、サニーの行動に対してDiscipline(しつけを)するという感じではない。彼女も自分の父親に対する敬意も感謝の気持ちもあるから、強くは言えない。というところで板ばさみになっているらしい。
「だから、外部者であり、父が信頼を置いているあなたがサニーを叱ってくれると、父もやり方を変えてくれる。実際、噛まれた後、父はサニーに向かってNOと言うようになって、私も驚いたのよ」

たしかに、私たち家族の場合、まわりにエリックの面倒を見てくれる人がいない分、育て方に対する意見の違いという問題は生じない(もちろん、私と夫との間でも育児方針を共有している)。そして、我が家ではおそらくカナダでメインストリームの子育てを実践していると思う。しかし、世代の違いはもちろんのこと、国を越えた子育てには、サニー一家が抱える、こうした問題があるのだと思い至った。

私たちの住む大学の家族向けアパートには、こうして2世代で暮らす非カナダ人家庭が非常に多く、それぞれに同じような問題に直面しているのかもしれない。核家族には核家族特有の問題があるが、2世帯家庭にも特有の問題があるのだと実感した。

サニーのお母さんは私にDiscipline(しつけを)して欲しいと言った。ダメなことをしていたら、エリックにするようにサニーにも叱って欲しいと言った。でも、どこまで私が言うべきなのだろう、という点に関しては私はよく分からない。私はお節介なところがあるし、教師だった経験もあるし、相手が誰でもダメなことはダメと言うけれど、自重しなくてはならないことも確かだと思う。このあたりの線引きは非常に難しい。

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