Monday, December 28, 2009

ぐりとぐら (なかがわえりこ+おおむらゆりこ)

日本で子ども絵本の古典というとこれでしょう! ストーリーは、問題解決(どうやってたまごを運ぶか? その代替案は?)ののち、お料理という創造的作業を通して、森の動物たちとのカステラ共有という形で「幸せの分配」で終わるというすばらしい展開となっていて、まさに物語の醍醐味が楽しめる。おまけに最後にはクイズまであって(「さて、このからでぐりとぐらは何をしたと思いますか」)その答えが絵で示されているところも心憎い。なかがわりえこ+おおむらゆりこの作品のよさのひとつは、絵に描かれているものが自然のなかに存在する、木であったりたんぽぽであったり、切り株であったりきのこであったりすること。とりわけエリックは自然のものが好きだから、こうした絵を眺めているだけでたくさんの自然のものと触れ合えて楽しんでいる様子。エリックが「どんな夢を見た?」とか「何が食べたい?」と聞かれると、「たーまご!」と答えるのは、この本の影響に違いないと私は見ている・・・。

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