Tuesday, June 23, 2009

バイリンガルはどのように作られるのか

日本で英語を教えていた経験、英語圏に住むようになった経験、さらには未だ英語に関しては「日々勉強・・・」といった経験から、2007年6月に子どもが生まれて以降、どのように言語が習得されていくのかに関して非常に興味深く観察してきた。英語話者の夫、(最も多く一緒の時間を過ごす)日本語話者の私、外では英語という環境に育つ2歳になったばかりのエリックの様子を書き留めておこう。
  - 出てくる単語は日本語の方が圧倒的に多い
   - 出てくる単語を観察すると、英語、日本語のうち、発音の簡単な単語を選んでいる(「ねこ」よりCat、「こんにちは」よりHi、Chairより「いす」、Pebbleより「いし(石)」など・・・)    
   - 夫と3人で会話をしている時に「heavy」「Big」など知っている単語を聞くと、即座に「重い」「大きい」と日本語で繰り返す    
   - 日本語・英語で簡単な指示を出して反応を見ると、日英両語理解していることがわかる
   - さ行、は行の発音が最も難しいらしい。英語ではS、thなどの発音が難しい
   - 「ごめんね」と言いたいときに「ごはんMore」と言うので笑ってしまう

公園に行って、(3、4歳ぐらいの)他の子どもたちと私が話していると、話に入ろうとするE。持っている石を指して「おおきい石」なんて言っても彼らは分からないので「何を言っているの?」と訊かれることもしばしば。「エリックは日本語を話しているの」と言うと、「何、それ?」と言うので説明するが、分かっているのか分かっていないのか・・・。とにもかくにも、こうして一生懸命話に入ろうとしているEも日本語を使っているため、話に入れずちょっぴり可哀想、と思うこともある。けれど、英語はいずれ教えなくても入ってくるだろうから、日本語教育係の私としてはここで折れずにがんばるつもり。

おお、そういえば。何となくエリックの日本語の発音が夫の発音に似ていることに気付いた。「おおきい」でなく「おっきい(「お」が強い)」、「階段」も「かぃだん(「か」が強い)など、のっぺりとした日本語のアクセントよりどこか強弱がついている・・・。夫には「日本語は私がやるから、英語でいいのよ」と言っているのに、今年9月から大学院に戻るので日本語習得を念頭に置いているのか、ことあるごとに日本語で話そうとしていて、なんとも厄介というか、何というか・・・。

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