Monday, July 18, 2011

Shyであること

金曜日の夜、眠る前になって、エリックがこう言う。
I don’t want to go to the swimming tomorrow.
で、私は「なんで行きたくないの? 泳ぐのは好きでしょう?」と聞くと、
Because I’m shy.
と答えた。
「Shyなのとスイミング・レッスンに行くのとは関係ないでしょう?」という話から、エリックはこんなことを言い始めた(英語で)。要約すると、こんな感じ。
「いろいろとやってみたいこともあるんだけれど、Shyだからできない。(ここで私がマミーだってShyなのよ。Shyなのは別に悪いことでも何でもないのよ、と言う)マミーもShyだって言うけれど、エリックはマミーよりずっとずっとShyで、きっとマミーにはエリックの気持ちは理解できないんだと思う」
そして、最後にはThis is a problemと言って、ためいきをひとつした。

私はここで夫を呼んだ。なぜかというと、私が日本語で説明する言葉の多くがエリックにはわからないからだ。これは私の側の問題(幼児レベルで説明するのが苦手)であると同時にエリックの問題(日本語レベルが低い)でもある。しかし、エリックがこうして「問題」を私に話そうとしていることを私は重要だと感じたし、今までもこれからもエリックにとって非常に大きくかかわってくると思ったから、夫の助けを借りることにしたのだった。

夫は辛抱強くエリックと話をした。
Shyであることは、悪いことではない。
Shyだからしたいことができない、ということに気付いたのは立派だ。
エリックはShyなのじゃなくて、ときどきFeeling shyになるわけで、これは誰にもあることだ。
明らかにエリックはShyであることが問題だと思っていて、それを変えたいと思っている、という点が、話をするうちに次第に明らかになっていった。
そこで、夫は即興で「シャイなにわとりが最後に大声でコケコッコーと言えるようになったおはなし」を作って聞かせた。
エリックはその話をとても気に入って、それ以来、ちょっとShyになるようなことがあると、自分から「cock a doodle doo(コケコッコー)」と言って、がんばってやってみようとするようになった。翌日のスイミングにも張り切って行き、顔を水のなかにつけることもできた。

エリックは小さいころからシャイだった。
道で知らない人に声をかけられてもHiを言わないので、私も夫もExcuseのようにしてHe is a bit shyと言っていた。周りの人たちもDon’t be shyとかAre you shy?と言っていた。それを、そのうちにエリックはInternalizeしたのだろう。自分から自分のことをI’m shyと言うようになった。

エリックも他の子どもたちのように、公園に行ったら、スライドをしたりスウィングをしたりしたいのだけれど、他の子どもたちがたくさんいるとShyになってしまって、やりたいことをやれない、という状況になっていて、私も親として多少は腹立たしく思いながらも、決して叱ることなく見てきた。私も実はかなりのシャイだし、エリックの気持ちはよく分かるのだ。

そして、4歳になった今、エリックはそれを問題と認識していることに、私は非常に驚いた。夫とも話したが、私たちがHe is shyと言ってきたのは間違っていたと思う。外からレッテルを貼ってしまったことを後悔している。でも、夫は、それ以上に、エリックが今、「変えたい」と思うことを自分で変えることができれば、大きな自信につながる、と言っていた。あの日、ちょっと時間をかけて話しあいをしたことはよかったと思う。夫が機転をきかせて、にわとりのおはなしをしてくれたのも非常によかった。同時に、今までエリックがShyであることを一度だって私たちは責めたこともないし、変えなさい、と言ったこともなかったという点もよかったのだと思う。

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