Tuesday, August 21, 2012

日本では子どもに日焼け止めクリームをあまり塗らないのね


日本ではじめての夏を越したエリックは、驚くほど日焼けしている。

私が驚いたのは、エリックの保育所では日焼け止めクリームを塗らないこと。

トロントでは、子どもたちが外出する前にはそれぞれが持ってきた日焼け止めクリームを塗ってもらっていたものだ。

日焼け、というか紫外線に対する意識の違いなんだと思う。

カナダでは皮膚ガンに対する予防として、紫外線の強い時期になると赤ちゃんや子どもに紫外線防止クリームを塗るのが当然である。これは赤ちゃんが生まれたときに、医師に言われることだし、エリックのかかりつけのお医者さんのドクター・ホイも夏が来ると、「外出する前には日焼けどめクリームをしっかり塗っておくこと」と繰り返していた。


でも、思うのだ。女性向けの日焼け止めはよくあるし、日本の女性は日焼けに対して異常なほどに敏感である。気温が35度を超えても、全身を太陽の光線から守るような服装をしているし、へんてこりんな「日焼け防止グッズ」がたくさん発売されている。でも、これは皮膚ガンに対する対処というよりも、「美白」や「ホワイトニング」に見られるような「女性の美しさ」に関する考え方に根付いているんだと思う。

なので、日本では、「日焼け防止」は自然と女性に限られ、子どもや男性、老人はそこから漏れている、といった感じ。

夏になると、すれ違う人の日焼け止めクリームのにおいを感じとって、「ああ、夏がきたんだな」と実感していたトロントがなつかしい・・・。


エリックの保育所では子どもたちはシャツも着ず、パンツだけで外を走り回っていたりするし、どの子もやっぱり日焼けしている、というより、焦げているんじゃないかと思うほど、まあ、よく焼けている。

たしかに京都の暑さはただものではないが、やっぱりエリックにはできるだけ塗っておこう。

Monday, August 6, 2012

日本語が英語のレベルに近づいている

先日、私がエリックに「今日は日曜日だから、ダディに掃除機をかけてもらって、部屋をきれいにしてもらわないとね」と言ったら、エリックはすっと夫のところに言って、それを英語に直して伝えていた。


最近、エリックの言語習得に関してよく思うのが「エリックの日本語、英語のレベルに徐々に近づいているのでは?」ということ。


数ヶ月前までは明らかに英語の方が強かったのだが、最近は驚くほど鮮やかに日本語と英語をスウィッチする。日本語で分からない単語があればよく聞いていたのが、そういう単語もほとんどなくなっていることに気付いた。


ただし、夫に日本語を話したあと、すぐに自分で「ダディ=英語」なんだと気付いて、急いでそれを英語にする、ということもよくある。その他にも・・・


私にも英語で話しかけることが多い。

英語の単語数の方が日本語に比べてずっと多い。

同一のものでも、英語と日本語のどちらかしか知らない、というものも多い。

日本に来て、日本語の大半を保育園で習っているので、あそぶときには日本語が多い(一人遊びでも)。


というのも観察できる。日本に来て半年。徐々にではあるが、日本語が上達している様子が日増しに強くなっている。一方で、英語はこの先、どうなっていくのだろうか、そのあたりも観察していこうっと。

Thursday, August 2, 2012

英語の”like”


最近、エリックのことばのうち、やけに気になるのが英語のlike。やたらめったら出てくる。

They are like, climbing up like, a tree, like, to get some semis…


なんて感じで意味もなく使われるlike。英語圏では若者を中心にこの意味のないlikeを使うのがいわばCool(かっこいい)とされ、年配の人からは「インフォーマルだ」とかお叱りを受けるのだが、この語自体には意味はなく、日本語でいえば「えーっと」とか「あの・・・」とかいった感じだろう。(夫によれば、このlikeを多用する表現は1980年代のカリフォルニアでキャピキャピした女の子を中心に出てきたらしい。今では、少なくとも北米ではインフォーマルな会話では一般化している。)


こんなlikeをなぜエリックが多用しているのか。私も確かにときに使うし、夫も使う。でも、ふたりとも多用するわけではない。キャピキャピもののテレビ番組を見ていて、そこから影響を受けているわけでもない(だいたい、うちにテレビはない)。


考えられるのは、エリックが会話のなかで「うーんっと」とか「あのね」とかいう感じで間を取るために(間投詞)便利だと思っているのだろう、ということ。だいたい、子どもだからエリックは「うーんっと」という感じで考えることがよくあって(ときどき、私なら「はやく言ってよね!」とひそかに思ったり、夫は眠りこけそうになるフリをしたりする。それくらい、ときにまどろっこしい)、そこにぴったり来るのが、この便利なlikeなのだろう。


でも、あんまりlikeが多くていいわけがない。なので、気付いたら注意しようと思うが、ま、簡単には直らないだろうね・・・。

Wednesday, August 1, 2012

吃音のこと



最近気付いたのだが、吃音が気にならないくらい減っている。完全になくなったとはいえないが、吃音のことはすっかり忘却の彼方に追いやられていた、という感じだからかなり減ったということだろう。

帰ってきた私に、その日エリックが見つけたもの(虫とか石とか・・・)を見せようとするときには、興奮が先走って言葉がつっかえたようになる。でも、「ゆっくり!」と言うと、落ち着きを取り戻してきちんと言うことができる。


夫に言うと、確かにそうだ、と言う。そして、「最近は保育園に行って泣くこともほとんどなくなっているみたいだし」と付け加えた。夫は「ストレス=吃音」と私以上に考えているみたい。


夫は吃音が気になりはじめて、エリックに”I speak clearly, confidently.”と何度も繰り返させていた。一方ではストレスを溜めないようにとうまく話を聞きだしたり、保育園に迎えに行った帰りには鴨川で一緒に遊んだりしてきた。私の目には、エリックは夫の取り組みにすんなり入っていき、その効果が現れた、というふうに見える。私のようなSkepticsは「本当にそんなんで効果あるの?」と何でも疑ってかかるが、エリックはやっぱり子ども。夫のことを全面的に信じているんだなあと、何だかうれしくなった。