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Wednesday, March 2, 2011

コニー

デイケアのスタッフにコニーという女性がいる。エリックはデイケアのスタッフはみんな好きだけれど、とりわけ会話のなかにコニーの名前がよく出てくる。

夫に言わせれば、コニーは“Crazy Aunt energy”の持ち主らしい。ときどき、こういうちょっと変わったAuntieがいたりして、子どもたちはそのAuntieのことが大好きなのだ。自分では結婚もせず、子どももいないけれど、子どもが大好き。次々と子どもたちが喜ぶようなゲームや遊びを考えては、子どもたちといっしょになって夢中で遊んでいる・・・。最初はピンとこなかった私も、今はその言葉に深くうなづくようになった。

多分、コニーの何が特別かといえば、彼女の自意識のなさだと私は勝手に思っている。いちど、エリックを迎えに行った私は、アフリカンな音楽を流して、子どものことなどすっかり忘れたかのように踊りにスカーフを振りながら100%専心している彼女の姿を見て何ともおかしくなった。子どもたちはそれでもお構いなく、コニーのくねくね踊りの真似をして彼女のまわりを飛んだり跳ねたりしている。音楽が終わると、やっとはっと我に返ってWhere am I?といった感じでまわりを見渡していたの姿が私の目に焼きついている。

また、彼女は自然が大好きで、毎朝、自転車に乗ってデイケアまで通っている。まつぼっくりやらどんぐりやら、木の葉っぱやら、ありとあらゆる自然のものを拾ってきては、子どもたちとシェアするのが好きなので、このあたりでエリックと波長が合うのだと思う。デイケアの一角は、「Connie’s Nature Table」となっていて、コニーはそこで子どもたちと自然のものを眺めたり観察したりするのが大好きである。

さらに、いつも新しいゲームやあそびを考えるのはコニーの役目。子どもたち向けのヨガを取り入れたり、世界中の面白い楽器を見せたり、クラフトにおけるクリエイティビティには目を見張るものがある。

そんなコニーを子どもたちが好きにならないわけがない。子どもたちはいつも「見て、見て、コニー!」「コニー、こっちに来てこれを手伝って!」と言って彼女になついている。12月に数週間という話で、コニーが別のデイケアに移動になったとき、みんな彼女の帰ってくる日を心待ちにしていた。エリックも朝になるとよく「きょうはコニーが帰ってくる日?」と聞いていた。そして、コニーが戻ってきた日、子どもたちがみんなコニーに抱きついてI missed you!!と言っているなか、私も同じようにやってコニーの帰りを喜んだ。あんなにコニーを待っていたエリックははずかしくて私の影に隠れていたけれど・・・。

ところで、こう書いていてふと思ったのだが、コニーのような保母さんって日本ではちょっと稀なような気がする。というか、あんな感じで「自意識に欠ける人」(よい意味で。周りのことがまったく見えてない、というわけでなく、自分がどんなふうに見られているかまったく関心がなく、自分の判断基準がしっかりあるから、他人からの判断もあまり気にしない人)が存在する保育園や幼稚園ってのが私には想像できない。

You are so special!とある日、私が言うと、コニーはOh, I believe everyone is very, very special. That’s why this world is so special… と言って自分の幼児教育に対する情熱や信念をしばらく私に熱く語ってくれた。子どもには小さいころから多様性を見せてあげておきたい私としては、コニーがエリックのデイケアにいてくれてよかったとつくづく思うのであった。

マルチリンガル

デイケアのスタッフから聞いた話によると、子どもたちはサニーのおじいちゃん(モンゴル出身)が来ると、「ニーハオ」とあいさつするらしい。サニーのおじいちゃんは英語をしゃべらないわけではないが、とても苦労しながら話をする。なので、デイケアの子どもたちが誰ともなくサニーのおじいちゃんに「ニーハオ」と言い始めたらしい。

それで、私もわけがわかった。エリックがときどき「ニーハオ」と言っていたのは、こうやってサニーのおじいちゃんが来るたびに子どもたちといっしょに挨拶していたからなのだ。

最近はどこで習ったのか(ま、デイケアに間違いないんだろうけど)、「アディオス」とか「メルシー」なんて言葉も使う。トロントのデイケアって本当にマルチリンガルなのね・・・。

Friday, February 11, 2011

Humanity in Children

数日前、エリックをデイケアに迎えに行ったとき、-17℃にもかかわらずみんなプレイグラウンドで遊んでいた(カナダなのね・・・)。

プレイグラウンドに行くと、子どもたちが私を見るなり駆け寄ってきて、Eric is crying; The boy hit himなどと口々に説明してくれる。向こうを見ると、エリックがクリスティーナに手を引っ張られて泣いている。クリスティーナによれば、誰かが持っていたおもちゃがエリックの額に偶然当たった、It was just an accidentということらしい。

額の傷を確認し、たいしたことはないらしいと安心して、エリックをハグしている私に、まわりの子どもたちがHe’s OK? It hurts him badly…と言ってくれる。エリックを囲むお友達が彼のことを心から心配している様子で、その心配そうな表情にハッとさせられた。クリスティーナはThey are very concerned and they won’t leave him aloneと言っていた。彼らのgenuinessというかempathyに私、心を打たれてしまった。

エリックを見ててもそうだけれど、子どもたちを見ていると、ときどき何というか、「人間性の善さ」みたいなものを垣間見ることがある。そのたびに、ジェノサイドや虐殺、殺人やホロコーストを興味深く学んだ私は、良い意味でも、悪い意味でも「人間ができること」に驚かされる。大学時代、哲学をしていた友人と「人間は善か悪か」、性善説などを論じていた私だが、今、はっきり言えるのは、人間は環境次第で善にも悪にも振舞える、ということ。エリックが泣いている日、回りの子どもたちを見ていて、そのことをふと思い出した。

Thursday, January 13, 2011

泣かれると辛い・・・

昨日、エリックをデイケアに送って行った。最後に見たエリックは泣いていた。

冬休みがあけて以来、エリックは朝には必ずのようにI don’t feel like going to schoolと言って私を困らせる。冬休み前にはあんなに元気よくデイケアに行くのが楽しくて仕方ない、という感じで毎日Let’s go!と言って出かけていたのに・・・。

どうも、私や夫と過ごす方が楽しいと感じているみたいで、「おうちにいたい」「おうちでマミイとダディとあそぶ」と言ったりする。

そんなエリックを見ていると、こちらもちょっぴりさみしくなる。デイケアのスタッフには「長い休みがあけると、子どもたちにはたまにあること。数日もすれば慣れるわよ」といわれているものの、もう1週間以上にもなる。

日本語のことを考えれば、デイケアをやめさせようかとふと思うこともある。でも、デイケアに行きはじめて、実にさまざまなことを学んでいるのも事実で、他の世界に触れさせることの必要性はしみじみと感じる。

幸い、今日は泣かなかった。でも、やっぱり朝I don’t feel like going to schoolと繰り返していた。かわいそうだけれど、私もしっかり後ろからサポートしなくては!

Friday, September 17, 2010

「がっこうに行く!」Part2

今日もまた、家に帰ってきたEが聞いた。
「マミちゃん、あしたはエリちゃん、がっこうに行く?」
昨日の返事は「イエーイ」だった
「明日は土曜日だから学校はお休みよ。また月曜日になったら学校に行くわよ」
エリックの返事は以下。
「エリちゃん、明日、がっこう、行くよ。がっこう、楽しいからね」
最初はグズッて大変だったけれど、1ヵ月もすると、こうも変わるものなのね。
「明日は土曜日だから、マミイと遊ぼうね」
と言うと、あきらめた様子。
「OK、じゃあ、いっしょにQueens Park行ってHide and Seekしようね」
やれやれ、今日もやったのに・・・。

「がっこうに行く!」

昨日の夕方、エリックをELCでピックアップして帰ってきて、キッチンに入ると、エリックが後ろからこう言った。
「マミちゃん(最近、こう呼ばれている・・・)、エリちゃん、あしたはがっこう行く?」
またグズグズ言われるわよ、と思いつつ、嘘はつかない主義なので、
「明日は金曜日だから、エリちゃんは学校に行く日だわね。ダディもマミイも学校に行くわよ」
と言うと、なんと返ってきたのは、
「イエーイ!」(こんな言葉、教えた記憶もないのだけれど・・・)
の声とパチパチ拍手。ワオ! これにはびっくり仰天したね・・・。

Friday, August 6, 2010

マミイは約束を守るの

Eが「がっこう」(デイケア)に行くのを嫌がっている様子はいろいろ描写済みだが、昨日のEはちょっと違った。朝起きて開口一番「エリちゃん、今日はがっこう、行くの?」と聞くので、「そうよ、今日はがっこうの日よ!」と言うと、「エリちゃん、がっこう行かない」と泣いたけれど、そのうちに忘れたかのように普通にしていた。ときどき思い出して「がっこう、行かない」を繰り返したけれど、なんとか夫とドアを出るころには「マミイ、バイバイ」といって涙なしで出ていった。そして、夫によると、昨日は夫が去るときにも泣かなかったという。

私が迎えに行くと、このときも泣かないで、「マミイ、来てくれたね。約束まもってくれたね」と言った。ははーん、これは、数日前から「がっこう、行かない」が出ると、「マミイは絶対に、何があっても、雨が降っても、雪が降っても、ちゃんとエリちゃんを迎えに来るからね。マミイは約束したら守るの」と目を見て言ってたのが効を奏したんだと直感した。

昨日、帰ってきてからも、「がっこう」の話をぼつぼつと話して、「コニーってかわいいね」とか「きょうはウェンがいた」とか「エリちゃん、タラの声がすきなの。タラはかわいいね」と言ったり、スタッフの名前を頻繁に出していた。

相変わらず、「きょうはがっこうで何をしたの?」には、「えーっと、ランチ食べて、ねんねして、それからスナック食べて、マミイが来た」と食べることしか報告しないのだけれどね・・・。

Sunday, August 1, 2010

ELCも1ヵ月になるのに状況が悪くなっている?

先週から、朝ごはんのときの「今日は何するの?」に答えて、「今日は学校の日よ」と言うと、「エリちゃん、学校行かない!」と大声で泣き出すようになったE。それから連れて出るまで(嫌がってしがみつくようなことはないし、外に出ると案外と泣かないのだけれど)ずーっと泣き通し。最初のうちはうれしそうにはしていないものの、涙も見せずに通っていたのだけれど、どうしたことやら。現在、これといって特に心配ごとのない私の生活なのだが、この件にだけは頭を痛めている。

ここ数日なんて、寝る前(おひるね、夜の2回)には必ず「明日はがっこう、行く?」と聞いて、もちろん嘘はつけないから行く日には「そうよ、明日は行く日よ」と言うと、わーっと大きな声で泣き始める。「明日」は行かない日だと知れば、今度は「じゃ、明日の次は?」と明後日のことを聞く。それも大丈夫なら、またまた「じゃ、明日の次の、今度の次は?」としつこい。

おとといなどは、朝起きたかと思うと、そのまま私のところに来て(私はコンピュータの前で仕事をしていた)「今日は、エリちゃん、学校いかないね」と言うなり泣き出す。よっぽどがっこうが嫌いらしい。ELCでは夫がバイバイするときだけ泣いて、あとは平気だとスタッフは言うのだけれど、家ではほとんどObsessedって感じ。

私と一緒にクイーンズ・パークに散歩に行く日はよくしゃべり、よく走り、よく食べて、生き生きとして本当に楽しそうなのだけれど、ELCに迎えに行って見るエリックの様子はそれとはまったくの別人みたい。本当にELCに入れるのがよいことなのか、正直いってその疑問が頭のなかをいつも駆け巡っている。

Monday, July 26, 2010

日本語が使えない環境で


ELCはもちろん英語環境。先日、スタッフのタラにエリックがスタッフの言うことを理解しているようかどうか、と質問してみた。タラの答えは、

「私が言うことはほとんど理解していると思う。指示には従っているし・・・」

というもの。では、会話はしているのだろうか。

「エリックの性格的なものだと思うけれど、ほとんどしゃべらないわね。質問に答えてOKとかNoは言うけれどね」
やっぱり・・・。私はふと、ELCに迎えに行った日、帰り道が特にそうだけど、ずーっと話し続けている状況は、ひょっとしてELCでずっと話をしないでいるからではないか、と思ったりした。

Eは私や夫といるとよくしゃべる。もちろん、日本語だし、彼の言葉の95%は日本語。ELCでは日本語が使えないことを、彼はちゃんとわかっているはず。

ほとんどを中国語で育てられてきたサニーは、英語を理解しないけれど、スタッフのメンバーのなかに中国語を話す人がいるので、その人のそばを離れず、彼女ときちんと意志の疎通をしている(でも、未だに時々、泣いていてかわいそう・・・)。Eの場合、誰も彼の(今のところの)第一言語になっている日本語を理解する人がいないため、ちょっと寂しい思いをしているんじゃないだろうか。夫は「でも、Eは英語を理解しているからだいじょうぶ」と言っているけれど、やはりしゃべれないのはおしゃべりさんには辛い。

私も初期育児中は、夫が帰ってくると「堰を切ったようにしゃべりだして、いろんなことを続けざまにしゃべり続けていた」(夫いわく)らしい。私の状況と今のEの状況、ちょっと似てやしないだろうか??

Wednesday, July 14, 2010

泣いてくれてちょっぴり安心

ELC3日目にして、とうとう涙を見せたE。私が「さ、これからマミーはおうちでお仕事して、お昼寝が終わったら帰ってくるからね」と別れ際に言うと、「なんで?」と聞く。「マミーはやることがあるから」をはじめ、何を言っても「なんで?」「なんで?」で、そのうちに「ワーッ」と泣き出した。ちょっぴり心配したけれど、スタッフのコニーが「あとは大丈夫だから、行ってね」と言うので、「バイバイ、エリック!またあとでね」と明るく言って出て行く。

5時間後、帰って来て窓からそーっと覗いて見ると、エリックは泣いている風もなく、スタッフといっしょに何かで遊んでいた。そのままスナックが終わるのを待って(またサニーのおじいちゃんとあれこれ話す)、4時15分ごろ入って行くと私の顔を見るなり泣いてしまった。私がハグしてあげていると、周りの子どもたちが数人やってきて私とエリックのハグに加わって、みんなでハグハグしているうちに、エリックも笑い始めた(この年齢の子どもたちって、ハグが好きなのね)。

スタッフには「何度か泣いたけれど、スタッフがまわりにいると大丈夫だし、長い間泣いていたわけじゃなかったわ。エリックは他のことに気を向けると忘れてしまうから、きっとすぐに慣れるわよ。心配しないで」と言われる。
「今日一日、よく遊んだわね。泣きたいときは思う存分、泣いていいからね」
と言って、私もちょっぴり安心したのであった。

Friday, July 9, 2010

涙はどこに?

一体全体どうしたことだろう? 
ELC2日目の昨日、お昼ごろ様子を見に行くと、「He’s doing great! 泣いたのは1度だけ」との報告を受ける。それも、トイレにあるペーパータオル・ディスペンサーがEがくるっと反対を向いたときに頭に当たったときだったという(2回目…)。He’s doing great…でも、やっぱり私が見た限りでは、Eの顔にはちょっぴり不安そうな表情が見えて、私を見ると急いでこちらにやってきて手を伸ばし、その小さい手でしっかりと私の手を握りしめた。

お昼寝タイムは一緒にいてあげることにするが、眠そうにしている割には一向に眠らず、途中で私もあきらめて出てくる。4時に迎えに行ったときはダンボールにテープを貼ったりしていたが、やっぱりいつものEってわけではなく、何となく不安そうにしていた。泣いてはいないものの、やはり私の目にはどこか心細さがはっきりと見えてきて、「いずれ大泣きするんじゃないか」との不安がどうしてもぬぐえない。

一方のサニーは、5分泣くと、5分はちょっと静かになったりしているものの、やはり「アーウェイ(おじいちゃん)!」と頻繁に叫んでいた姿が本当に痛々しかった…。
 私はこの日、ほとんどをサニーのおじいちゃんと一緒にOISEのロビーで過ごしたのだけれど、私が出てくると、「サニーは?」と聞いて、心配している様子は明らかだった。朝、連れて行くと離れるのをいやがって全力でしがみつき、必死で離れまいするのだと、おじいちゃんは教えてくれた。「そんな姿を見ると、こっちまで涙が出てきて困るよ」と苦笑していたけれど、そう言いながら目には涙が溜まっているのだった。泣かなくなるまでには20日はかかるだろうとスタッフに言われたらしく、それまで毎日、このロビーで朝の10時から4時まで過ごすつもりだと言っていた。

「エリックが泣かないのは3歳だからかもしれないね。サニーはまだ2歳半だから、ちょっと早すぎたのかも…」と心配もしていたが、早すぎたのでは?との疑問は、私もふと心に感じること。
 おじいちゃんも私も、こうやってガーディアンとしての気持ちを共有しながら、とりとめのない話をしながら、ときどき時計を見ては、お迎えの時間である4時が来るのをひたすら待っていたのであった…。

Wednesday, July 7, 2010

夫からELC初日の報告を受ける

今日はエリックが公式にELCに行き始める日。Eを連れていった夫からの電話を今か今かと待っていた。電話が鳴ると、机を立って椅子につまづいて、そのままこけた私…。

さて、電話口の夫の声は明るくて、大変なことが起こっているのでは?と心配していた私の心配をよそに、何か食べていたりする! その夫が言うには…
「一度だけ泣きそうになっただけで、あとは問題なくやっている」。泣きそうになったのは、隣に座っていた女の子に背中をなでなでされるうちに、ハグとキスをされてしまったかららしい。そのとき初めて、夫の方を向いて情けない顔になって「エリちゃん、泣くよ」と言ったとか。以前もそういえばドロップインで女の子にキスされて大泣きしたことがあったわね…。

ランチのとき1時間ほど外に出た夫が帰ってみると、Eはまだひとりテーブルに座ってりんごスライスを食べていたという。もちろん、食べるのが遅いわけではなくて、スープもサンドイッチも残さず食べ(スタッフも驚いていたらしい…)、最後にりんごスライスを堪能していたらしい。

こうして夫は2度ほど外に出て戻ってきたらしいが、Eは涙など1粒も見せず、楽しそうにしていたらしい。そして、帰ってきたEは「Hi マミイ!」と元気よく、「エリちゃん、今日はエリちゃんの学校に行ったよ」と報告。「楽しかった」というので、「何がいちばん楽しかった?」と聞くと、「えーっとね、Carがあったから楽しかった」って、ELCにCarなんて置いてないじゃない…。

ところで、私はわが子のことも去ることながら、昨日あんなに激しく泣きじゃくっていたサニーのことも気になってしかたなかった。夫によれば、サニーは朝は涙も見せず遊んでいたそうだが、ランチ時になるとまた涙を流して大声で「マミ!」と連呼していたらしい。そのうち、OISEのラウンジでずーっと待っていたおじいちゃんが迎えに来て、その日はそれでおしまいになったとか。おじいちゃんは夫がELCから出てくるたびに「サニーは泣いてないか?」と聞いてたらしく、今日は私も(モンゴルから来て、2年間サニーの面倒をフルタイムで見て、もうすぐ帰国するという)おじいちゃんの気持ちや心情を思うと、涙が出そうになってきた。

Eとサニーが慣れるまでは私の方も気苦労が絶えず、あまり仕事もはかどらないんだろうな…。

Tuesday, July 6, 2010

涙の予感…

今日はHeart breakingな1日だった。

Eが行くことになっているELC(Early Learning Centre)にこの日、初めてひとりで残されたサニー。私とEが入っていったら、もうすでに涙がとめどなく流れていた。スタッフになぐさめられたり、抱っこされたり、注意をそらされたりして何とかランチになったが、そこからがまた大変。ドアのところでスタッフに「開けて!」と要求し、それがだめだと分かると、今度は自分で椅子をひっぱっていって、椅子に立ち、ドアノブを開けようとする(賢い!)。今までおじいちゃんと一緒にずっと過ごしてきたサニーにとっては初めてこうしたInstitutionalな場所にひとりで残されたわけで、そんなサニーの様子を見ていると、こちらまで泣けてきた。

人間ってのは社会的動物で、いずれは集団生活に移行していくべきなのは当然なのだけれど、2歳半(サニー)やそこらでこうした集団生活に入れるのはちと早くないの? 本を読みたい子がいるのに、歌の時間だからみんなで歌を歌いましょう、いすに座りたいのに、みんなでカーペットの上に座りましょう、と言われるのはどうなの? ま、みんなで同じことを1日中してるわけではないけれど…。シュタイナーのいうように6歳までは子どもは親が見るべきなの?  いろんなことを考えてみたら、どっと疲れが出てきた。

明日は、エリックの番かもしれない…と思うと何ともいえない気分…。Eって私に対するAttachmentが非常に強いし、私も近頃、やけに涙もろいし…というわけで、明日は夫に行ってもらうことにしよう。

Saturday, July 3, 2010

U of T Early Learning Centre

7月から週2日でEarly Learning Centreに行くことになったE。先日、Eと私は3時間ほどCentreで他の子どもたちに混じって遊んだ。目標は、まずEを環境に慣らすこと。その日が初日というサニー(2歳半)もおじいちゃん、おばあちゃんとともに来ていて驚いてしまった。サニーは私たちと同じアパートに住んでいて、マミーが目下博士課程で勉強中なので、モンゴルから祖父母が来て面倒を見ている。
さて、このCentreで気付いた点を記しておこう。
・バイリンガルの子どもたち
スタッフのドナはストーリータイム(本を読んでくれる)のときに、エリックとサニーを紹介した。紹介するときに、Eric speaks Japanese and English. Sunny speaks Chinese, and needs to improve his English.と言ったのにはちょっぴり驚いた。それから、その日、Centreを巣立っていく子どもたちもいたらしく、その子たちのこともNicole speaks French and Spanish. Ali was fluent in Hindi and Englishと言っていて、このCentreで学ぶ子どもたちの大半がバイリンガル環境で育てられていることが判明。エリックの会話が今のところほとんどが日本語なのがちょっと気になっていた私も、こうした環境ならスタッフ側の意識も高いだろうし、他の子どもたちにもスムースに慣れていくかもね、と思って安心した。

・Politically correctness
もうひとつ気付いたことは、スタッフが「政治的に正しい言葉の使い方」を実践していること。本を読んだ後、ドナは子どもたちにこう質問した。
「このお話のなかで、チェスターが新しく友達になったラクーンの名前は何だった?」
何度かやり取りがあった後、なかなか当てられないので、ドナは、
I will give you a hint. It was a girl’s name…
とそれが女の子の名前だったことを教えてくれた。そして、やっとこさ、ある子どもがCathyという名前を出してきて正解だったのだけれど、そのとき、ドナはふと、
Well, I might have been wrong. Cathy might be a boy's name. We cannot tell by the name who she or he is…
と説明していた。

「これってやっぱりOISEだわ!」と思ってしまった。トロント大学のなかでもOISE(Ontario Institute for Studies in Education)は教育者養成機関とだけあってマイノリティに配慮した環境がしっかりと確立している。ここで教えたり、学んだりする人たちは、Sexual minority, racial minority, politically oppressed peopleといった人たちに配慮し、women’s right movement, feminismなどの意識も非常に高く、OISEで授業を取っていたことのある夫は、「ここでは、他の場所以上に言葉を慎重に選んで話さなくてはならない」と言っていた。

さて、話がそれたが、Cathyが女性名であるとは限らない、というドナのメッセージは、子どもたちにどのように伝わったのだろう。

・車椅子のお友だち
エリックにはこのCentreの他にもうひとつオプションがあったが、私と夫がここに決めた理由は、ここには車椅子の子どもがいて、スタッフのひとりが「他の子どもたちも彼を自然に受け入れて、あれこれ世話を焼いてくれる子どもたちもいる」と言ったことがきっかけになっている。私がいた日も、ケアワーカーがちょっと離れていた隙に、車椅子の子どもの頭がズズズッと下にずれてきたのを見た子どもたちが、自らかけよってまっすぐに頭を起こしてあげていた。共生しなければわからない、他者に対するケアが子どもたちによってなされているのを見るのは感動的ですらあった。

バイリンガルの子どもたちが多いのは、何もOISEのELCに限ったことではない。移民都市トロントでは、きっとどこのデイケアに行ってもそれが当たり前。日本とは何という違い! こうした場所で学べるエリックは何と幸せなのだろう、と思った1日であった。

デイケア環境への移行

私が未だにカレッジを産休になっているのは、エリックに可能な限り日本語を話しかけてあげようと思ったから。数週間前、Eが3歳になったとき、「今ならデイケア環境がいろんな意味でEを成長させてくれる」と思い始めた。

いくつかの理由は…
・他の子どもたちの興味を示し始めた(具体的には、他の子どもたちが走ったりして遊んでいると「わー」とか言いながら、一緒に走り出したりする)
・私のことをさほど必要としなくなった
・いろんなことを自分からやってみようとする

ちょうどいい具合に、OISEにあるEarly Learning Centreにスポットがあいた、という知らせも舞い込んだ(それにしてもWaiting listは長かった。1年半かかったわ)。

とはいっても、エリックは何かあると「マミイ~ マミイ~ 助けて マミイ~」だから、慣れるまではきっとたくさんの涙が流されることだろうね…。