第一言語習得の過程は以下のような流れになっている。
泣く …生後まもなく
バブリング …5ヶ月から
電報スピーチ …1~2歳
そして、この電報スピーチが2語から3語へ、そのうちにちゃんとした文章となっていくのである!
エリックは今明らかに「電報スピーチ」期にいるようで、
Daddy Come on こっち
Baby 今 起きた
Mammy お料理 Done
Me パスタ 食べ
More tea とって
Me できない
Pee pee Potty できた Me プーチ びっくり
・・・というような文章を作っている。
知っている単語の羅列で、順番はランダム、助詞や前置詞がないため、まるで昔の電報(「たかし連絡乞う」みたいな)のように感じられる。
最後の「Pee pee potty できた Me プーチ びっくり」の意味を取るためには、いささか想像力の飛躍が必要になってくる。
プーシキンとは夫の両親、エリックの祖父母にあたるデダ(「おじいちゃん」にあたるセルビア語)とグラニーが飼っている猫のこと。つまり、翻訳すると…
「おまるでおしっこできたから、プーシキンがびっくりしている」
となる。
現在、おまるを使っているエリックのトレーニングをスムースに進めようという意図から、私たちはDr.Kerpの言う、いわゆるGossipingをしていて、よい行動ができたら電話などで「これこれこういうことができたのよ」と、エリックがそばで聞いているのを確認して伝えるのである。そうすると、子どもは褒められているのをうれしがって、再び同じ行動を繰り返すのである。実際、これは非常に効果的で、エリックが公園とすんなり「バイバイ」できたことや、私の手伝いをしたりしたことなど、夫やぬいぐるみや木などにGossipingし、広範囲で利用している。とりわけ、エリックの大好きなプーシキンの名前は効果覿面で「プーシキンが感心していた」と言うのはキラー文句になっている(ちなみに、プーシキンはエリックがしっぽを引っ張ったり、逆撫でしたりするので、あまりエリックのことをよくは思ってない。この一方的な愛情、おかしくてかなり笑える…)。
話が本論からそれたが、エリックの「電報スピーチ」、英語と日本語が混合で使われている。ふと、私は「おしっこ」や「おまる」といった言葉を教えていないことに気付いた。ひとつのものに2つの名前を教えるのはときに面倒なもので、私もついつい「ピーピー」の方が言いやすいので、そっち1本で話している。しかし、思えば、教えないことにはエリックは覚えないわけで、今からでも遅くないので、こういった言葉も教えておこう。
写真は、ROM(ロイヤル・オンタリオ博物館)のBio Diversityの展示。世界のさまざまな動物の剥製が並ぶこの展示はEのお気に入り。
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