画像はAmazon.co.jp
海外暮らしなので、日本語の本はたくさんあるわけじゃない。だから、日本の親戚にもらったこの「おはなし絵本」は重宝する、と思っていた。日本とヨーロッパの昔話を集めたこの本は、「赤ずきんちゃん」や「さるとかに」、「おおかみと7ひきのこやぎ」「花さかじいさん」「かちかちやま」など20ものおはなしがそれぞれ違うイラストレーターの絵で描かれている。CDもついている。
でも、エリック、この本を最近まったく読みたがらない。「なんで?」と聞くと、「だって、最後がかわいそうな話ばかりだから」。お話の最後は、おおかみが井戸に落ちて沈んだり、サルが殺されたり、たぬきがおぼれたり・・・、確かにそうだわね・・・。
私も実は数回読んだあとで、「ちょっとこれは子どもには読みたくないなあ」と感じ始めた。勧善懲悪は昔話の基本だというのはわかるけれど、話が驚くほど大ざっぱなので、懲悪の部分だけが際立ってみえるのは確か。
文章も工夫がなく、凡庸で豊かさに欠けるし、もう、この際ついでに言わせてもらうと、絵(というか子どもだましのイラスト)もいかにもという感じで質が悪くて想像力に欠けるばかりか、私が見ても何だか妙に怖いものもある(したきりすずめ)。一冊で20ストーリーとは得した気分! と思ったけれど、子どもに拒否され、私も読んであげようとは思えない本である。
No comments:
Post a Comment