ちょっと前、キャサリンに道で会った。キャサリンはフランス語が母国語のケベコワ(ケベック州出身)で、4歳のベンジャミンには家庭ではフランス語を話している。「エリックが日本語を話さないのよ~」と言うと、すぐさま「それはあなたの努力が足りないからじゃない」とズバリ言われてしまった。
キャサリンによると、エリックに日本語で話すお友達をつくってあげること、そのお友達と定期的に会う時間をつくってあげること、日本語話者のグループによるアクティビティやミーティングなどに積極的に参加することが今、私のやらなくてはならないことだという。要するに、エリックに私以外に日本語を話す人たちとのコミュニケーションの機会を増やしてあげることが必要だという。
先日、日本語を話さないエリックのことを書いたとき、友人ニッチからも同じ指摘を受けた。
「もっと日本語を話すロールモデルがいる」
「定期的に日本語話者の多い所に連れて行くとか、日本語のテレビ、ビデオ、映画を一緒に見るとか、日本語を使って「今」を見せることができたら、お母さんの言葉を話す人は、いっぱいいるっていう理解につながるんじゃないでしょうか」
ごもっとも、ごもっとも。ひとつ、私も気付いていたのは、エリックと長い時間過ごすと、たとえば、デイケアからの帰り道、カフェに寄って話をしたりすると、エリックも少しずつ日本語を話すようになること。土曜日など、1日私が面倒を見ていると、お昼くらいから少しだけだけれど、日本語が増えたりする。
振り返ってみれば、エリックが日本語を話さなくなった時期はデイケアをはじめたころ、それは私がカレッジに復学したときと重なっている。私はカレッジの勉強に追われて家でも日本語を話す時間は限られていた。日本語話者のグループに連れていったりすることもほとんどなくなっている。テレビは家にはないから、日本語といえば私との簡単な会話だけに限定されている。キャサリンやニッチのいうように、私の努力が必要ということなのだろう。
一方では、夫とこの問題を話し合って、ひとつ、ふたつ、ふたりでできることを考えてもみた。
まず、晩ごはんを作るのを週に1日か2日、夫にかわってもらう。その間、日本語でできること、たとえばじいじやばあばとスカイプをするとか、そういうことを一緒にしよう。それから、晩ごはんか、土曜日の会話は夫も含めて日本語にする。夫だって日本語を勉強しなくてはいけないので、こうすれば一石二鳥というわけ。
日本語話者のグループに連れていく、というのに関しては、私、あまり積極的にはなれないのだけれど、まあ、やってみるか。
「日本語を話さない」テーマについては、かなり興味深いテーマなので、今後もまだまだ続きます。
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