ドロップインセンターなどで見ていると、この年齢の子どもたちって電話ごっこが非常に好きらしい。エリックもよくやっているが、私にとってもこれはかなり利用価値が高い。
たとえば、エリックが帽子をかぶるのを嫌がるとき。
「リンリーン」と言って、私が電話をとるふりをする。
「あ、電話が鳴ってるね。だれだろう?」
受話器のかわりの手を耳にあてながら、
「あ、みや(エリックにとってはナンバー2の猫のぬいぐるみ)!」
と言うと、エリックがにっこりする。
「あ、そう、ふーん、ふーん、エリックに帽子かぶってほしいのね。わかった、これから伝えるわ。じゃあね、バイバイ」
で、ガチャンと電話を切る真似。そして、エリックに、
「さっき、電話がかかってね。誰だと思う?」
「えーっと、みや!」
「そうそう。みや、エリちゃんにお願いがあるんだって。何だと思う?」
「うーんと、たぶん、帽子、かぶってっていうこと」
「やってくれる? そしたら、みや、すっごくうれしいんだって」
そうすると、さっさっと帽子をかぶってくれるのだ。
日焼け止めクリームをつけるのも、脱いだ靴下をかごに入れるのも、お皿を持ってくるのも、確実にやってくれることになる「みやの電話」は魔法のよう。
みやだけでもいいんだけど、これが電話を介するとさらに言うことを聞いてくれる。なんでなのかよくわからないが、かなり効果的なのでありがたい。
No comments:
Post a Comment