Thursday, September 24, 2009

文字を認識し始める

考えてみれば、文字も形であって、星の形やハートの形に興味を持つ子どもたちが文字に興味を持つのも当然の成り行きと言えるだろう。

エリックの場合は、お決まりお散歩コースのMt.Pleasant Cemetary(共同墓地)のベンチに書かれている「TO ANNE A SPECIAL ONE」というのが始まりだった。ときどき緑のベンチでスナックを食べていた私たちだが、ある日、エリックがそこに書かれたその文字に気付いた(写真)。そして、ふたつの「O」を指でたどりながら、「おんなじ」と言った。同じものを探すのが好きなEのこと、「A」と「E」に関しても同じ文字を見つけるようにと言うと、少し時間はかかったもの、どうにか探してきた。私たちのように文字に意味を付加できないEにとっては文字も単なる「形」として映るに違いない。

この経験から、この時期、アルファベットを教えるのも、あるいは日本語のひらがなを教えるのも無理じゃない、とふと思った。ニルダに以前聞いたところ「It’s not too early to teach alphabet」と言っていたし・・・。でも、私の直感としては、まだ文字を教えるには早いと思うので、そこまではしない。ただ、形としてなら楽しめるかも・・・。そう思って「空」と「豆」と「木」という漢字キャラクターを何枚か書いてエリックに見せてみた。これは難しいみたいで、同じ漢字を集めることはできなかった(私の殴り書きの文字、たしかによーく見てみるとはねてあるところとないところがあったり、正確さという意味ではかなりあやしい。タイプしてある文字の方が簡単かも。今度、試しにやってみよう)。

こうして「O」を認識したE、その後、あちこちに書かれたものを見て「O」を探してきては、「マミイ、マミイ、Oあった」と走って持ってくるようになった。私が持っている日本語の文庫版のなかからも(私にはめがねがないと見えないくらい小さな)「一〇五〇-三四〇」みたいなカタログ番号の漢数字「〇」をアルファベットの「O」と思って持ってきたのには笑ってしまった。
そんな感じでObsessed by Oといった状況にあるE、それからは、ひとり本を開いてはじーっと見ている時間が増えたように思う。書かれた文字に対するAwarenessが高まっている証拠だろう。

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