My Bilingual Child-- バイリンガルはどう作られるのか。カナダのトロントで英語話者の夫、日本語話者の私とともに育つエリックを観察しながら、バイリンガル育児の実情、さらには日本の英語教育についても考えてみよう・・・。
Saturday, May 21, 2011
見知らぬ人と子ども
お店の前のベンチでハトに餌をやっているおじさんがいた。私とエリックはそこを歩いていたのだが、エリックが一羽のハトを追いかけはじめた。そうすると、そのおじさんは大きな声を出してLeave him alone!!と怒鳴ったのだ。
エリックは一瞬固まった表情をして、そのあと泣き出した。これには私もカチンときて、「子どものしていることに、そんな大声を出す必要はないでしょう!!」と大きな声で反撃した。そのおじさんは私には答えず、無言で黙々とハトに餌をやっていたのだが、よく見ると、このおじさん、ヨレヨレしている。その何というか惨めそうな姿を見て私もそれ以上は何も言わなかった。
子どもと歩いていると、ときに非常に憎らしい大人に出会うことがある。相手が子どもであることを勘定に入れず、大声を出したり、より悪いのは険しい表情で子どもの目を見て邪気を送ったりする。Excuse me!の言い方が非常に悪意に満ちていることもある。大人ならば「ヘンな人だこと」で済まされようが、子どもはそのまま受け取ってしまいかねない。
私はこんなとき、エリックに「社会にはね、いろんな人がいるのよ!」と言うしかないのだが、幸いにも、子どもはすぐに別のことに関心を持つとすぐに忘れてしまうようだ。それにこういう憎らしい大人は、道で出会う親切な大人に比べれば実に少数派であるのは幸いなことだと思う。
子どもと歩いていると、見知らぬ人から本当によく声をかけられる。近所の図書館の年配の司書の人は、エリックが歩いていると、Here comes the cutie! と言ってくれる。ホームレスの人も、子どもには楽しそうな声をかけてくれる人がいたりしておもしろい。
You like doggies? というのも多い。私は犬はキライなのだが、犬の散歩をしている人にはDo you want to pet him?とか言われて、エリックは恥ずかしがっているので、あまり乗り気でもない私が犬をなでなでしてあげる羽目になることもある。
でも、いちばん子どもに優しいのはFire fighterやPolice officerではないだろうか。私はこの手の人たちは個人的には敬遠してしまうのだが、エリックの年代の男の子はみんなこんな人たちが好き。Fire stationを通りかかると、エリックは必ず止まってピカピカに磨き上げられたFire Truckを呆然と見ているのだが、そんなときは、そこにいたFire fighterの人たちが出てきて、スティッカーをくれたり、If you want, I can show you the insideと言って、Fire stationのなかをツアーしてくれることもある。私たちはYorkvilleのFire stationのなかにこうして3回入ってツアーをしてもらっている。さらには、Fire truckが通るのを見たエリックが手を振ると、なかの人たちは手を振ってくれる。
警察官も私は本当はキライなのだが、彼らも子どもたちには非常にフレンドリーで優しい。エリックはPolice cruiserのなかを見せてもらったり、帽子をかぶらせてもらったこともある。彼らはきっと、こういうふうに子どもたちから羨望の的になっていることをよく知っていて、子どもたちに対する対処の仕方をトレーニングされているのだろう。
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