Friday, May 6, 2011

眠る前の「おはなし」のおはなし


毎日、眠る前に「おはなし」をねだるエリック。
どうしてなのか、いつも「こわれたはなし」で、ある日は「ドアがこわれたはなし」を、またあるときには「コンピュータがこわれたはなし」を、さらには「ダディの鼻が取れたはなし」というのまで催促される。テーマはいつも「こわれた」とか「とれた」とかなのは何故なのだろう。

私や夫の役目はとっさにそのおはなしの筋を考えて、もっともらしく語る、というものなのだが、夫の話は起承転結がはっきりしていて、非常におもしろい。夫はよくエリックを主人公にしていて、冒険的なものが多くて(月に行ったり、川を下ったり)私ですら聞いていて「ふんふん、次はどうなるのだろう」と思いつつワクワクしている。

私のは、お恥ずかしいのだが、途中でこちらが眠くなるため、突然それまでは「りす」だったのが「ねこ」に変わったり、突拍子のないものが出てきたりで、ときどき「ん??」というエリックの大声に目を覚ましたり、「それはうさぎじゃなくて、りすでしょ!」と身体をグラグラと揺すぶられたりしている。眠らないでいったとしても、自分でもあまりよくできたものではない。ただ、10本に1本ほどは我ながら「なかなかだわね」というのもあったりして、それはねだられなくても繰り返したいので、別の日にも繰り返すのだが、エリックは「それは前に聞いたよ」と言って、新しいのを催促する。

そうしてあまり上手にできないのだけれど、いつも「はい、おしまい」と言うと、手をパチパチと叩いて、I like it very muchと言ってくれる。最近はI liked when he was hiding in the treeとか、コメントまで入れてくれるようになった。それを聞くとやっぱりうれしい。

「不思議の国のアリス」をはじめ、自分が子どもに語り聞かせたものがもとになっている子ども向けの絵本があるが、なかにはこうやって子どもに催促されたものもあるのかもね。
私の場合、かなり努力して、こうして毎晩、創作能力を総動員しておはなしを作らなくてはならないのであった。

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