Thursday, December 2, 2010

3歳5ヶ月:英語がみるみるうちに伸びている

(bits magazine Nov. issue)
現在、エリックは3歳5ヶ月。フルタイムでデイケアに行き始めて2ヶ月が過ぎた。この2ヶ月間、彼の英語が非常に伸びていることは、私と夫はもとより、夫の両親や近所の人にも明らかである。
現在は夫には英語、私には日本語で話してはいるけれど、私が英語をちょっとでも使うとここぞとばかりに英語で対応する。英語で話す方が楽しい、といった感じで、英語で話すときには興奮のためか声が大きくなるのでちょっと困っている。語彙に関しては英語と日本語で同等程度、ただし、語彙のうちで英語だけしか知らない語彙(faucet, ponytail, fur)、日本語しか知らない単語(お箸)もあったり、同時に「おじゃみ」と「bean bag」という言葉をどちらも知っていたにもかかわらず、それらが同一のものを指すことが私にいわれるまで気付かったり・・・、という興味深い場面にも遭遇している。

さて、自分がふたつの言語を習得していることに対する自覚はあるのだろうか。2歳半ごろだったか、あるとき「ものにはふたつ名前があるね」と言ったことがあって、自分が2言語を同時に習得しているという自覚がないのだろう、と思ったことがある。3歳2ヶ月ごろから、「エリちゃんは英語と日本語ができるね」とか「ダディは日本語ができないね」とか「ばあばは英語ができないね」と言うようになったので、英語と日本語という2つの異なる言語を学んでいるというかすかな意識が芽生えたのかもしれない。また、デイケアのお友達が「中国語を話している」というのも何となく分かっているらしい。

ふと気付くと、エリックが英語話者になっていることに私が驚くという場面もしばしばある。私が何か質問すると、以前は最初に「うーん」と考えていたのが、最近は「Ummmm…」と言ったり、「ほら、ここにあるじゃない」と言うと、「あ」と言っていたのが、「Oh!」になったり、驚いたときに「わーっ」だったのが「Oh my god!」や「Holy cow!」になったりと、こんな小さな場面でハッとすることがある。こういうとっさの対応に英語が自然に出てくる、ということは、英語がかなり上達している、というだけではなく、言語(英語)と思考の間にギャップがない(つまり、ネイティブ・スピーカー)ということなのだろう。

デイケアの影響は大きい。デイケアに行くようになってしばらくすると、エリックにはジャックという友達ができた。お互いに朝会うとHelloと挨拶を交わし、エリックも家に帰るとジャックの話をよくする。そんなときはたいてい英語になるので、「日本語で言ってね」と注意を促さなければならない。でも、私だって英語環境で起こった話を日本語でするのはちょっと面倒というか、inconvenienceだというのも経験的に知っている。

こういう状況を見るにつけ、このまま幼稚園や学校に行くようになると日本語を継続して学ぶことがどんどん難しくなるんだろうな・・・と今から心配の先取りをする必要はなかろうが、いささか気になっている。

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