Tuesday, January 5, 2010

夫と私の感情の差


Eをバイリンガル環境で育てる上で、夫と私の間に確執(というと大げさだけれど、ちょっとした感情の違い)はあるのか。

今に至るまで、Eがしゃべる言葉の大半が日本語なので、夫には理解できないことでも私には理解できるようなケースが頻出していた。たとえば、大学から帰ってきた夫が「What did you do today?」と訊ねると、Eは「えーっと、あの、Me 昨日、ドロップインに行った ジョナサンいた」なんて答える。でも、夫は分からない。Eの発音が正確でないのと、小さな声でしゃべるのと、私は1日中一緒にいるからすべての行動を見ているけれど、夫はそうではない・・・、そんなこんなで、そんなときは私が日本語を言い直す。そうすると夫は理解するのだが、ここに1段階あるのがちょっぴり面倒、と私は感じていた。

しかし、最近、同じようなことが私の側にも起こるようになったのである。英語を使うようになったEが昨日、「Me coming down、 stairs」などと言ったとき、それまで使ったことのない単語(あるいは予測できない単語)が出てくると、「え、何?」となり、その横で夫はちゃんと理解するという状況が現れたのである。ちょっと取り残された感じに困惑した私・・・。それで初めて私は夫がこれまで聞き取れない日本語に対して持っていたであろう感情に気付いたというわけだが、それを夫に言うと、「え、そんなことはないよ。英語は放っておいても身につくんだからそのくらいの方がいい」と寛大なお答え。

私が心配したり気にかけたり、気を遣ったりしている一方で、夫はまったく気にもかけていない、といういつものパターンらしい。でも、やっぱり自分の言語を学び、それを子どもが話せるようになるとうれしいのは当然のことで、「I like carrot」とか「I’m done」とか短い文章を真似させながら、うれしそうな夫。そういえば、Eがまだ赤ちゃんのときは散歩に連れて行って「とりがいるね」という私の横で「birds!」と言う夫と、「混乱しないといいんだけど」と心配していた私。2歳半になった今から思えば、子どもは私たち大人とは違って、2言語(あるいは多言語)に日常的に浴しているからといって混乱することはないと信じられるようになっている。

No comments:

Post a Comment