これまで「今からスナックを食べて、それから公園に遊びに行こうね」とか「マミーはお料理が終わったら、本を読んであげるから」というように時間に対する理解や今後の展望を持たせるために意識的に時間的な表現を伝えてきた(そして、こうすると「これが終わったら~する」という理解が育つため、「待てる」ようになるのでとっても便利)。
現在のEの時間に対する理解はというと・・・。
・過ぎ去ったことはすべて「昨日」と言う
・「明日」とかちょっと先の「将来」に関するコンセプトはまだない
・「このあと」「それから」「~してから」という言葉が「少し待てばいいのだ」ということは理解している
・「まだ」とか「もう」は時々使い方を間違える(「まだ起きた」)けれど、目下、理解しようといろいろと使って試している様子
言語習得の過程では、最初の段階では、単語、とくに名詞や動詞、そこから広がって形容詞や副詞などに広がっていくのだけれど、時間のコンセプトというのは、こうした語彙に比べると、かなり曖昧な概念といえる。目の前にないものを言い表すこと自体が曖昧であるし、記憶力や想像力などが育ってはじめてでてくる語彙であるともいえる。時間のコンセプトが身につくということはかなり人間的成長にとって大きなことなんじゃないか。計画したり、延期したり、自らの行動をコントロールできるようになる、というのが最も大きな利点だろう。
ここからは余談・・・。そういえば、アメリカの心理学者の実験、いわゆる「マシュマロ・テスト」ってのがあったわね。マシュマロを目の前に出されて、「私が帰ってくるまで待てるならマシュマロを2個あげるけれど、今欲しいんだったら、1個だけ」と言われ、「今」を選んだ子どもと「待つこと」を選んだ子どもでは、後者の方がその後、学校などでよりよい成績を収めるという実験結果が出たのだった。今回のトピックとは関係ないけれど、自分の行動を自分で選ぶというSelf controlがいかに大切かということをこの実験は教えてくれていると思う。そして、Self controlはすでに2歳ごろから教えられると私は信じていて、それは子どもに「自分で自分の行動を選ばせる」と見せかけて、親がよりよい行動を取らせるように陰で導く、というプロセスで可能になると思っている。
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