トロントにいるときは私が少しずつアルファベットを教えていたが、日本に来てから同じ年齢の子どもが上手に日本語を読んでいるのを見て「何かすべきなんだろうか」と思いつつ、文字を教えてきていなかった。なので、最近、エリックがアルファベットを読もうとするのを見て驚いた。
日本語は見た文字をそのまま音声にすればいいが、英語の場合はそれを音声に直すという作業が必要である(なので、日本人は話せばだいたい書けるが、英語話者では話はできても書けない人の率が高いので、何も日本の識字率の高さが教育だけに拠るわけではない)。だから、ひらがなが書けることと、アルファベットが書けるのは、また、日本語で話していることが書けるのと英語の話し言葉をアルファベットで書けるのは根本的にレベルが違うのだ。
夫は、まずアルファベットの音を子どもに教えていた。たとえばCを指して、「ック」「カッ」というような音(カタカナにすると難しい)をまず覚えようとさせる。それから、ふたつ、あるいは3つ以上のアルファベットを組み合わせた文字CATなどを音どおりに発音させていた。これが本当に時間のかかる作業で、いつになったら文字を読めるんだろう、と気が遠くなるように感じたものだ。ただし、夫も時がくれば問題なくほとんどの子どもは文字が読めるのだから、そんなに急いで教えなくてもよいという考えだった。
KISではどうやら文字の読み方を習っているようで、最近は文字を見てはとにかく音声にして練習しようとしている姿を頻繁に見るようになった。最近では、自分の知っている簡単な文字は読めるものもある。もちろん、音声にしようと思ってもなかなかつながらない場合もある。
それで思うのだが、文字はいつから教えるのがいいのだろう。英語の場合、アルファベットが書けるのは単に暗記によるに過ぎない。それが音声と結びついて意味を成すことを理解しなくては、文字を書くことにつながらないのではないか。だから、音声の面で比較的きちんとしゃべれることが基盤になるのではないだろうか。専門書を読んだわけではないので、何ともいえないが、文字を教えることはたぶん後になってからでもまだ大丈夫で、今のうちは音声を正しく教えること、受け答えやストーリーなどで会話が成り立つスキルを身につけさせるのも大切なことなんじゃないか、という気がしている。
My Bilingual Child-- バイリンガルはどう作られるのか。カナダのトロントで英語話者の夫、日本語話者の私とともに育つエリックを観察しながら、バイリンガル育児の実情、さらには日本の英語教育についても考えてみよう・・・。
Saturday, December 15, 2012
Saturday, December 8, 2012
最近の様子(5歳6ヶ月, December 2012)
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話すときの(英語)表情や、受け答えなどにも自信が出てきた。日本語に関しては本当に心許ない。日本語を話すのが私だけ、それも私とエリックの時間は本当に限られているので、日本語が下降しているのも当然といえば当然。まあ、今はしっかり英語の読み書きを習ってほしいというのが私の本音。
・主要言語は引き続き英語。最近、日本語を話そうという努力が減っている?
・私とエリックの会話は私(日本語)、エリック(英語+日本語)。夫とはもちろん英語。私に対しても英語で話すことが多くなってきたので、「日本語で!」と頻繁に伝える
・吃音はめっきり減ったが、泣いた後とか疲れた日、精神的にUpsetした後にやはり出てくる
・英語の語彙がメキメキ増えている。知らない単語があるとすぐさま「~って何?」と聞く。一方で、日本語に対してはこの質問が少ない。
・英語は過去形、単数・複数形、代名詞、所有名詞などをおよそ正しく使っている。過去形の間違いがたまにある(winの過去形wonがwinedになったり、buyの過去形boughtがbuyedになったり)(継続)
・比較級の使い方(more bigger)にも間違いがある(継続)
・所有格mineがminesになっている(継続)
・文字を読む練習をしている。音声から文字への置き換えを練習中(英語)
・日本語の文字は今のところ教えていない
・絵を描くのが好き。抽象画から、人やビル、木らしきものを描くようになる
・「すごろく」に夢中
・食べるのにかなり時間がかかる。しゃべっているか、すぐにテーブルを立とうとする
・食後にテーブルを拭くという仕事が与えられ、喜んでやっている
・甘いものに対する「食い意地」が張りすぎて、ときに恥ずかしい思いをさせられる
・最近のお気に入りの遊びは「自転車」。補助輪がとれ、ターンも上手にできるように
・比叡山初登頂。山登りが大好き。けっして「疲れた」と言わない・・・
・合気道レッスンつづく。12月には黄帯がもらえるかも、ということで興奮している
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